共通テスト 数学Ⅰ・A 予想模試 第1回

数学Ⅰ・A / 100点満点 / 制限時間 70分
この模試は共通テストの出題傾向を研究して独自に作成したオリジナル予想問題です。実際の過去問の転載ではありません。
70:00

第1問 数と式,図形と計量(30点)

a, b を実数とする。x についての方程式
 (3a+2b+5)x2 +(a+b−5)x − b = 0 ……①
を考える。

〔1〕(1)5点
a=1 とする。b に着目すると、①の左辺は因数分解して
 (2x−1){(b+)x + b}
と表せる。したがって x = 1/ は①の解の一つであることがわかる。
〔1〕(2)(i)4点
b=2 とする。①の左辺を因数分解すると
 (x + ){(a+)x − }
となる。
〔1〕(2)(ii)3点
a=2√2 のとき、①の解は
 x = −/ , √2
である。
〔1〕(2)(iii)3点
a=−3 であることは、①(b=2 のとき)の解が x=−1/3 だけであるための 
〔サ〕の解答群
△ABC において、AB = 7、BC = 8、CA = 5 である。下の図のように、△ABC の外接円を円 O とする。
〔2〕(1)6点
∠ACB について余弦定理を用いると
 cos∠ACB = /
であり、0°<∠ACB<180° であるから ∠ACB = ° である。
このとき、△ABC の外接円 O の半径 R は、正弦定理より
 R = /
である。
ABCDO7853
〔2〕(2)4点
円 O の周上に、点 D を直線 AB に関して点 C と反対側にとり、AD = 3 とする。
太郎:点 D についても、△ABD の辺の長さを求めたいな。でも ∠ADB が分からないと余弦定理が使えないよ。
花子:四角形 ACBD は円 O に内接しているでしょう。だから ∠ADB は ∠ACB から求められるわ。あとは(1)とまったく同じように余弦定理を使えばいいのよ。
四角形 ACBD は円 O に内接するので
 ∠ADB = 180° − ∠ACB = 120°
であり、cos∠ADB = −/ である。
これを用いて △ABD に余弦定理を適用すると、BD = である。
〔2〕(3)5点
四角形 ACBD の面積は / である。
さらに、△ABD の外接円の半径を R′ とするとき、R′ と(1)で求めた R の大小関係として正しいものは である。
〔ハ〕の解答群

第2問 2次関数,データの分析(30点)

太郎さんと花子さんは、公園でボールを投げ合って遊んでいる。二人は、投げたボールが地面に落ちるまでの動きを2次関数を使って表せないか考えることにした。
ボールを投げ出してからの水平方向の距離を x m、そのときのボールの地面からの高さを y m とし、ボールの軌道は放物線を描くものとする。

太郎:ボールって、山なりのきれいな曲線をえがくよね。これ、2次関数で表せそうだ。
花子:投げ出した高さと、いちばん高くなる点の位置がわかれば、式が決まりそうね。まずは太郎くんのボールで考えてみよう。
太郎さんが投げたボールについて、次のことがわかっている。
仮定1 ボールは、地面からの高さ 1 m の点から投げ出された。
仮定2 ボールは、投げ出してから水平距離 2 m のところで最も高くなり、そのときの地面からの高さは 3 m であった。

〔1〕(1)6点
太郎さんが投げたボールの軌道を表す2次関数を、y = ax2 + bx + c(a, b, c は定数、a ≠ 0)とおく。
仮定2から、この放物線の頂点の座標は(, )である。よって、定数 a を用いて
 y = a(x − ア)2 + イ
と表せる。これに仮定1(点(0, 1)を通ること)を用いると
 a = −/
となる。a < 0 であることから、この放物線は上に凸であることもわかる。
さらに右辺を展開して整理すると、a の値を用いて
 y = ax2x +
と表せる。
12345x(m)123y(m)投げ出した点最高点
〔1〕(2)5点
次に、花子さんが投げたボールを考える。花子さんのボールの軌道を表す放物線は、太郎さんのボールの軌道を表す放物線を平行移動したもので、2点(1, 2),(5, 2)を通った。
このとき、平行移動の量は x 軸方向に 、y 軸方向に である。したがって、花子さんのボールの最高点の高さは m であり、太郎さんのボールの最高点より高い。
花子:2つのボールの高さが、途中でちょうど同じになる瞬間はあるのかな。
太郎:2つの式を引いてみよう。x2 の係数が同じだから、x2 の項が消えるね。
2人のボールの高さが等しくなるのは、水平距離が x = / のときである。
〔1〕(3)4点
最後に、太郎さんのボールについて考える。太郎さんのボールの地面からの高さが 52 m 以上になるのは、水平距離 x が
  ≦ x ≦
の範囲にあるときである。
同じように、花子さんのボールについても高さが 52 m 以上になる水平距離 x の範囲を求め、その範囲の幅(長さ)を太郎さんの場合と比べると、
〔セ〕の解答群
花子さんと太郎さんは、気象庁「過去の気象データ」をもとに、全国10都市の1月の平均気温 x(℃)と8月の平均気温 y(℃)を調べ、次の表にまとめた(数値は作問のため一部改変している)。
都市札幌仙台新潟東京名古屋大阪広島高知福岡鹿児島
1月 x(℃)-3.51.52.55.54.56.05.06.57.08.5
8月 y(℃)23.026.527.528.028.528.528.027.029.029.5
(出典:気象庁「過去の気象データ・ダウンロード」をもとに作成)
〔2〕(1)4点
8月の平均気温 y の分布を、図1のヒストグラムと図2の箱ひげ図に表した。
(i) y のデータについて第1四分位数と第3四分位数を求めると、四分位範囲は . ℃ である。
(ii) 次の(a),(b)の正誤の組合せとして正しいものを、下の⓪〜③のうちから一つ選べ。 
 (a) 札幌(8月の平均気温23.0℃)は「第1四分位数−1.5×(四分位範囲)」を下回るので、外れ値である。
 (b) 8月の平均気温が28.5℃を超える都市は、3つ以上ある。
0123423242526272829308月の平均気温 (℃)度数 (都市数)
図1 8月の平均気温 y のヒストグラム
22242628308月の平均気温 (℃)
図2 8月の平均気温 y の箱ひげ図(外れ値も含めて最小値〜最大値で作図)
〔チ〕の解答群
〔2〕(2)4点
図3は、10都市の(1月 x,8月 y)を表した散布図であり、表1は xy の平均・分散・共分散である。
(i) xy の相関係数に最も近い値を、次の⓪〜⑨のうちから一つ選べ。 
(ii) 次の(a),(b)の正誤の組合せとして正しいものを、下の⓪〜③のうちから一つ選べ。 
 (a) この10都市では、1月の平均気温が高い都市ほど、8月の平均気温も高い傾向がある。
 (b) 相関係数が正であることから、1月の気温を上げれば8月の気温も上がるという因果関係があるといえる。
2224262830-4-2024681月の平均気温 (℃)8月の平均気温 (℃)
図3 (1月 x, 8月 y)の散布図
1月 x8月 y
平均4.327.6
分散10.73.0
共分散 sxy = 5.2
表1 平均・分散・共分散(小数第1位まで)
〔ツ〕の解答群
〔テ〕の解答群
〔2〕(3)3点
各都市の年較差(8月と1月の平均気温の差)dyx を考える。
(i) d の分散 sd² を sx²,sy²,sxy を用いて表すと、sd² = である。
(ii) このとき、sd² と sx²+sy² の大小関係は sd² (sx²+sy²) である。
〔ト〕の解答群
〔ナ〕の解答群
〔2〕(4)4点
太郎さんは「この都市では8月に晴れの日が多い(晴れの日の割合が0.5より大きい)」という主張を、基準5%で仮説検定することにした。ある年の8月の20日間を無作為に選ぶと、晴れの日は15日であった。
晴れの日の割合を p とし、帰無仮説のもとで20日中の晴れの日数を X とする。表2は P(Xk) の値である。
(i) この仮説検定の帰無仮説として正しいものを、次の⓪〜②から選べ。 
(ii) 表2より、帰無仮説のもとで晴れの日が15日以上となる確率は、0.05より
(iii) したがって、基準5%のもとでこの主張は
k1314151617
P(Xk)0.1320.0580.0210.0060.001
表2 帰無仮説のもとで Xk 以上となる確率
〔ニ〕の解答群
〔ヌ〕の解答群
〔ネ〕の解答群

第3問 図形の性質(20点)

空間内の点Oを頂点として、Oで互いに垂直に交わる3つの線分OA、OB、OCをとる。すなわち
 OA⊥OB, OB⊥OC, OC⊥OA
である。この4点O、A、B、Cを頂点とする三角錐O-ABCについて考える。点Oから平面ABCに下ろした垂線の足をHとする。(下の図を参照せよ。図中のE、Fは(2)(iii)で定める。)

OABCHEF
(1)7点
点Hが三角形ABCのどのような点であるかを、次のように調べる。

OA⊥OB かつ OA⊥OC であるから、直線OAは平面に垂直である。よって直線OAは平面上のすべての直線と垂直であり、とくに
 OA⊥BC ……①
が成り立つ。一方、OHは平面ABCに垂直であるから
 OH⊥BC ……②
①、②より、直線BCは2直線OA、OHで定まる平面に垂直である。したがって、平面上にある直線AHについて BC⊥AH が成り立つ。同様にして AB⊥CH も示される。
以上より、点Hは三角形ABCの各頂点から対辺に下ろした3本の垂線の交点、すなわち三角形ABCのである。

次に、この三角錐について、下の(a)、(b)、(c)の正誤を考える。
 (a)平面OABと平面OBCは垂直である。
 (b)平面OABと平面ABCは垂直である。
 (c)直線OAは平面OBCに垂直である。
(a)、(b)、(c)の正誤の組合せとして正しいものはである。
〔ア〕の解答群
〔イ〕の解答群
〔ウ〕の解答群
〔エ〕の解答群
(2)(i)4点
以下、OA=1、OB=2、OC=3 の場合を考える。
△OAB、△OBC、△OCAはいずれも直角三角形だから、三平方の定理より
 AB=√, BC=√
である。また、OA、OB、OCは互いに垂直だから、三角錐O-ABCの体積は
 V=
である。
(2)(ii)4点
3辺が AB=√5、BC=√13、CA=√10 の三角形ABCの面積を求めると
 △ABC=/
である。これと(i)の体積Vを用いる。三角錐O-ABCの体積は、△ABCを底面、OHを高さとみて V=(1/3)×△ABC×OH とも表せるから
 OH=/
である。
(2)(iii)5点
図のように、頂点Bから辺CAに下ろした垂線の足をE、頂点Cから辺ABに下ろした垂線の足をFとする。(2直線BE、CFは三角形ABCの垂線であり、(1)より点Hで交わる。)
∠BEC=∠BFC=90° であるから、4点B、C、E、Fは1つの円周上にあり、この円の直径は線分である。
この円に対して、点Aを通る2本の割線A—E—C と A—F—B に方べきの定理を用いると
 AE・AC = AF・AB =
が成り立つ。ここで AB=√5、CA=√10 であるから
 AF = √/
であり、また
 AE:EC = 1:
である。
〔ス〕の解答群

第4問 場合の数と確率(20点)

ある高校の文化祭の模擬店で、次のようなくじ引きゲーム「あたりチャレンジ」が行われている。

――――― ゲームのルール ―――――
・箱の中に、あたりくじ 2 本はずれくじ 3 本の合計 5 本が入っている。
・参加者は箱から 1 本ずつくじを引く。引いたくじは箱に戻さない
あたりくじを引いた時点でゲームは終了する。
はずれくじを引いたときは続けて引くことができるが、引けるのは最大 3 回までとする。3 回引いてもあたりくじが出なければ、その時点でゲームは終了する。
―――――――――――――――――

以下、箱の中の 5 本のくじはどれも同じ確からしさで引かれるものとする。

(1)(i)2点
はじめに、あたりくじを引くまでの確率を考える。

1 回目にあたりくじを引く確率は / である。
(1)(ii)3点
次に、2 回目に初めてあたりくじを引く(1 回目ははずれ、2 回目にあたり)確率を考える。

太郎:引いたくじを戻さないから、2 回目にあたる確率は 1 回目と同じ 2/5 ではないね。
花子:そうだね。1 回目にはずれると、箱には残り 4 本のうちあたりが 2 本。だから「1 回目にはずれた」という条件のもとで 2 回目にあたる確率を掛ければいいよ。

この方針にしたがうと、2 回目に初めてあたりくじを引く確率は / である。
(1)(iii)3点
3 回引いてもあたりくじが 1 本も出ない(3 回ともはずれ)確率は / である。

これを利用すると、余事象を考えて、3 回以内に少なくとも 1 回あたりくじを引く確率は / である。
(2)6点
このゲームでは、あたりくじを引くまでに引いた回数に応じて、次のように賞金が支払われる。また、1 回参加するには参加料 350 円を支払う。

 1 回目であたり … 500 円 / 2 回目であたり … 300 円
 3 回目であたり … 100 円 / 3 回ともはずれ … 0 円

1 回のゲームでもらえる賞金を X 円とする。

X=100 となる確率は / である。
また、X の期待値は E= 円である。

この模擬店では、参加料 350 円に対して『賞金の期待値が参加料以上(参加者が平均的に損をしない)ならば参加は妥当である』と考える。この基準によると、このゲームに 1 回参加することは
〔チ〕の解答群
(3)6点
次に、1 回目であたったときの賞金を a 円(a は正の数)に変更することを考える。2 回目であたり 300 円、3 回目であたり 100 円、3 回ともはずれ 0 円、参加料 350 円は変えないものとする。

このとき、賞金の期待値は
 E=(2a+)/5 (円)
と表される。

参加が妥当(賞金の期待値が参加料 350 円以上)となるのは、a ≧ のときである。
得点: / 100点